ニキビの悪化
前項で白ニキビができるところまでお話ししましたが、白ニキビの場合は悪化しなければ、放置していても自然治癒することが多いのです。ところがそう上手くはいかず、ニキビが悪化していく原因となるマラセチア菌が存在しているのです。
人間の皮膚にはもともとマラセチア菌という常在菌が存在しています。このマラセチア菌がやっかいなのは、皮脂を好むという性質を持っているからです。皮脂が閉じ込められた白ニキビなどは、まさにマラセチア菌にとって最高の環境になります。
ニキビ内にマラセチア菌が入り込んでしまうと、大量の皮脂が餌になってどんどん増殖してしまいます。そして、皮脂に含まれている中性脂肪であるトリグリセリド(遊離脂肪酸)に変えてしまいます。これは刺激物質であり、それによって毛穴内部に炎症が生じて、本格的な赤く腫れたようなニキビになってしまいます。
これが悪化したニキビであり、ここまでいくと、自然治癒はしません。また、治った後に跡が残ってしまい、美容面でかなり大きなマイナスを生じる危険性が高くなるのです。クレーターのような凹んだニキビ跡になってしまっては大変です。
ニキビ跡には「赤み」、「色素沈着」、「あばた」の3種類がありますが、クレーターのような凹みの「あばた」はニキビ跡の中でも一番治りにくいのです。放置していたり、間違った手入れ方法では治りません。早目に正しいケアをする必要があります。